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霊媒からチャネラーへ


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バシャール

 ニューエイジや精神世界において、そして、昨今のスピリチュアルにおいても、

瞑想やトレーニング、セミナーのほかに、重要な体験としての位置づけがなされ

るものに「チャネリング」というものがあります。

 

アメリカにおいては、70年代初頭以降、シャリ―・マクレーンの自伝的小説の

中などで詳しく述べられているように、ニューエイジ運動が広まっていく過程で、

このチャネリングが大変重要な役割を果たしたということですが、それはどう

してなのでしょうか?

 

先行形態としては、スピチュアリズムにおける霊媒とその霊界通信、また、

エドガー・ケーシーのリーディングなどがありますが、それとどう違う

のでしょう?

 

チャネリングのチャネラーは、スピリチュアリズムの霊媒とは異なり、主に、

身近な死者やその他の「霊」ではなく、「霊界」の「マスター」や高次の知性

を持つ「エンティティ(実在)」と交流する。そして、得られる情報も個人の

私的な出来事に関するものよりも、抽象的な人間観や世界観に関わるような

大きな問題が多い。しかし、神智学などで語られている壮大で体系的世界観に

比べると、もっと大衆的で身近な生活の知恵に類するものが多いとされています。

 

ニューエイジにおけるチャネリング形態のモデルとなったジエーン・ロバーツ

の場合は、最初は「フランク・ウザース」と称する人物からのメーッセージ

が得られたが、やがて、それはもっと大きな「実在(エンティティ)」の一部を

なすものとされるようになります。この通常の意味での「人格」を越えたエン

ティティは「セス」と呼ばれ、自らを「エネルギー人格本質」であるとして

います。セスがなすことは、トランス状態のロバーツを通して人々の言葉を

語りかけることであり、それは高度の知(情報)を含んだものと理解されて

います。

 

つまり、語る主体は、スピチュアリズムのような「霊」というかつて人間で

あった実体のみではなくて、神、個人の霊、高次の非個別人格的意識、

非人称的なエネルギーなどの要素が入り混じった存在だということです。

 

このロバーツに続いて様々なチャネラーが登場することになり、シャーリー・

マクレーンの本にも登場するケビン・ライアソンや、日本でも有名なった

「バシャール」のダリル・アンカなど、10年ほどで千人を越えるほどに

なったのだそうです。

 

チャネリングによって伝えられるメーッセージには、個々人の過去や未来、

個別的な悩みや人生指針に関する教え、そして、宇宙観、世界観、人間観、

歴史観など一般的真理に関わるものなどがありますが、その教説の特徴は

次のようになります。

 

<「あなたは神である/あなたはあなた自身のリアリティーを創造する」-

チャネリングの中心的教説であり、その背後に、神は遍在し、人そのものが

神の性格を分有する汎神論的世界観がある>

 

<「あなたは、あなた自身の救い主である」-人それぞれが神なのであるから、

自らを探求し、自らを知り、自らを助けることによってのみ、神的なもの、

霊的なものを知り、そうしたものへ近づいていくことができる>

 

<「愛」-愛がなければならない。しかし、まず自らを愛することができ

なければ、他者を愛することもできない。>

 

<「死は存在しない」-死は幻想である。死と呼ばれるものは、実はより

高いレベルへの移行であり、将来はたぶん地上へ生まれ変わる。何事も

恐れるな、恐れこそ人を不幸にする。>

 

<大いなる自己と、または上位自己(ハイアーセルフ)と人生の目的-

それは日常的な人格ないし自己である自我(エゴ)や、個人的無意識を

越えたものであり、それと結合し、チャネルすることが、チャネリング

に学ぶ者の主たる目的である。自らの大いなる自己こそ、個別問題と

ともに人生全体の目標をも教えてくれる。>

 

<指導霊-大いなる自己を補佐するものとして、生まれる前に指導霊は

選ばれており、人が高次の目的に向かって歩むのを助けてくれる。>

 

その他、地球と人類の未来についての予言的な教えも頻繁になされている

が、多くは楽観的であり、危機的な出来事は新しい時代への移行の際の

「浄化」の現れにすぎないとしているようです。

 

そこでは、死後の生命の存続と外部の心的な実在の存在が前提となっているが、

個々のチャネラーのソースは、イエス・キリストなどの上級のマスターたち、

地球外生命体、肉体を持ったことがないが個体的意識の特徴を多く分け持つ

エンティティたち、宇宙心(、宇宙エネルギー)、天使、大いなる自己、動物

(イルカ)、植物、等々、多岐にわたっています。

 

しかし、多くのチャネラーが述べている思想はかなり似通っているようで

これだけの一致があるということは、信憑性があると見るのか、色々な名前を

語っても同じソースなのか、あるいは他のチャネラーの真似をしているという

ことを表すのか、考え方が分かれるところだと思います。

 

もっとも、チャネリングは、少数の特殊な資質をもつ人たちだけでなく、多く

の人が実践できる可能性をもつという考え方が強いようですので、今のアメリカ

のチャネリング現象とは、個々別々の真摯で有能なチャネラーの集合体を指す

のではなく、ニューエイジ運動という一つの宗教運動群の一翼を担おうとする

人々による、ある程度まとまりをもった集合現象という見方をするほうがいい

のかもしれません。

 

とは、いっても、気になることがあります。なぜ、霊媒ではなくチャネラー

なのか?そして、チャネリングのソースとは、一体何者なのでしょうか? 

 

まず、ニューエイジ運動のチャネリングが登場したとき、すでにスピリチュ

アリズムおいて霊媒という呼称が存在していたはずです。それなのに、なぜ

霊媒ではなくチャネラーという語を用いたのかというと、スピチュアリズム

や霊媒がアメリカ文化の本流からは蔑まれてきたために、霊媒の語を避け、

UFO運動で使われていたチャネラーという語を用いたということのようです。

 

そうなると、色んな言い方をしているものの、ソースは、やはり、霊的存在、

つまり「霊」ということになるのではないでしょうか?

 

「霊」だから良くないということではなく、霊ならば、そこにはスピリチュ

アリズムの霊媒による通信の場合に行われたような、霊が本物かどうか、

高貴な存在なのかどうか、ということへのこだわりや、メーッセージ内容の

真実性に対する厳しい見極めの姿勢が希薄なように思われます。

 

今までに何度も紹介しているように、水波一郎氏監修のHP「霊をさぐる」では、

真に高級な霊媒現象の難しさについて述べられています。(霊魂と交信する技術

 

チャネリングでも、神や高次の非個別人格的意識や宇宙意識などからメッセージ

を受け取るとされていますが、水波氏は、高級と言われる霊魂の思想を表現する

ことは、普通の霊媒ではまず無理であり、それが可能なのは、長い間に渡り、

不可能を可能にするための訓練をした霊媒だけなのだといいます。よって、

欧米のように、訓練のない霊媒を使っても、通信を送りうる霊魂は、それほど

意識の高い方の霊魂ではなく、真実が表現されていることは少ないと述べて

います。

 

そうなると、神も宇宙意識も本物ではなく、自称である可能性があります。

高度な知性体といっても、地上と同様、不道徳な存在もいるわけで、

それが高貴な存在である証明にはならないということです。

 

よって、チャネリングというものに霊的な真実を求めるのではなく、むしろ、

ニューエイジ運動や精神世界、さらには「スピリチュアル」の活動を補強し、

広めるための有効な手段の一つであると冷静に捉えたほうが無難ではない

でしょうか?









 
 「瞑想の霊的危険」
 (水波一郎 著 アマゾ ン発売)
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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テーマ : スピリチュアル
ジャンル : 心と身体