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「スピリチュアリズムの到達点と限界」(下)


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故郷へ帰る道



今回は、心霊研究と決別し、大衆化へと向かったスピリチュアリズムは、

どういう変化を遂げていったかを、シルバー・バーチとホワイト・イーグル

に焦点を当てて見てゆきたいと思います。

 

どちらも、アメリカ先住民の名を名乗り、1920年頃から1960~80

年頃に活動しており、お互いを同志のように考えていて、基本的に主張も

一致するところが多いとされます。

 

ホワイト・イーグルの方は、どちらかというと、内容がより抽象的ですので、

より大量の通信を世に送り出し、多様な領域についてより具体的に語って

いるシルバー・バーチの主張を見てゆきたいと思います。

 

とは言っても、厖大な通信量で、非常に多岐にわたりますので、その特徴

が簡潔にまとめられている「スピリチュアリズム普及会」の公式ホーム

ページに依りながら、ごく基本的なところを紹介してみたいと思います。

 

そこでは、「シルバー・バーチの霊訓」は、次のような意義、特色がある

としています。

 

<世界三大霊訓の一つである>

 

アラン・カルデックの『霊の書』(「再生」を全面的に押し出し、「再生論」

を思想の軸としてすべての霊的知識を体系化している)と、ステイトン

・モーゼスの『霊訓』(キリスト教的世界観との対決、霊界から示された

「霊的真理」を地上で最強の勢力を誇るキリスト教にぶつけ、理論闘争

を展開するという形を取っている)を最終的に統合し、さらに深化を図っ

たものが「シルバー・バーチの霊訓」であり、最も優れた通信である。

 

つまり、長い間、決着がつかなかった英国系スピリチュアリズム(再生を

否定)と仏国系スピリチュアリズム(再生を肯定)の分裂を統合させた。

 

<イエスを中心とする地球圏霊界の高級霊が結集して、計画的に進めて

いる「地球人類救済プロジェクト」である>

 

霊的無知は、“物質至上主義”と“エゴイズム”を発生させた。イエスを

はじめとする何百億という高級霊によって、地上世界に「霊的真理」を

もたらすための計画が立てられた。心霊現象の演出と心霊研究という形で

始められることになった。「心霊現象」はどこまでも「霊界通信」の前座と

して演出されたもの。「霊界通信」によって、地上人の救いのために最も

重要な「霊的真理・霊的知識」をもたらすことが、イエスを中心とする

霊界の大霊団の戦略だった。シルバー・バーチは大霊団の代弁者であり、

自らも「大霊団のマウスピースである」と述べている。それは、まさに

人類史上最高の霊界通信であり、他の霊界通信とは比較にならないもの

である。『シルバー・バーチの霊訓』は、地上のスピリチュアリズムに

正しいスタンダード(基準)を示すという使命を担って登場した。これに

よって地球上のスピリチュアリズムは新しい時代を迎えようとしている。

 

<スピリチュアリズム思想の集大成であり、地球上の宗教思想の最高峰で

あり、人類史上最高の啓示・地球人類共通のバイブルである>

 

シルバー・バーチは、イエスが主宰する大審議会への出席を許され、特別

な使命を与えられ、直接イエスと会話できる存在。地上に再生する必要が

ない段階にまで進化した立場から通信を送ってきた。その結果、スピリチュ

アル運動の勝利宣言、地球人類救済計画の成功宣言となる。

 

「霊釧」は、霊的知識に基づく生き方の、具体的な手本を示してくれる。

結論的には、利他的生き方・摂理にそった生き方に心がけ、真実の愛を

実践することとなる。

 

霊媒現象に付きまとう「霊媒の潜在意識の混入」という厄介な問題も克服

し、100パーセント純粋な最高次元の霊界通信が実現することになった。

 

スピリチュアリズムは、霊界で共通に行われている「神への信仰」を、

地上世界に展開しようとする計画である。地球人類が「霊的事実」に

立った“真の祈り”を知ることができるようになった。

 

さて、以上のようにシルバー・バーチが主張していることは、新しい時代

の宗教教義の宣布ということのようですから、これらは、最終的には、

検証できないことであり、信じるか、信じないかの問題、つまり、信仰の

問題ということになるかもしれません。しかし、心霊研究における科学的、

理性的な探究という歴史的な流れを継承しているという以上、できるかぎり

客観的な見地に立つことが必要ですが、果してそうなっているかどうか、

冷静に眺め、いくつか疑問点を述べておきたいと思います。

 

まず、シルバー・バーチの霊界通信は、ステイトン・モーゼスやアラン・

カルデック、そしてマイヤーズなど、それまでのスピリチュアル思想の

最終的な統合であり、集大成であるとしていますが、まとめではあって

も、特に新たな視点、新しい発見というものが見られないように思われ

ますが、どうでしょうか?

 

かつて、心霊研究と向き合ってしていたころの緊張感が希薄で、新たな

真実の探求へのひたむきさが欠けているように思われます。教義化の

方向性ばかりが目立つのです。

 

シルバー・バーチが特にその独創性を強調する「再生論」についてみても、

アラン・カルデックの再生説やマイヤーズ霊の類魂説がそのベースになって

いるように思われますし、パーソナリティー(人格性)とインディビジュ

アリティーの概念も、人格の死滅と個体性の不滅として従来から存在した

もので、折衷論を越えていないように思われますが、どうでしょうか?

 

そして、<イエスを中心とする地球圏霊界の高級霊が結集して、計画的に

進めている「地球人類救済プロジェクト」である>という記述については、

さらに大きな疑問があります。

 

先に紹介した、「世界大戦の頃、イエスは、霊魂通信により、霊魂の実在と、

霊魂からのメッセージをこの世に示すという仕事を終えて、次の仕事に

取り掛かった」という水波氏の『霊魂イエス』の記述とは矛盾するからです。

 

『霊魂イエス』によると、シルバー・バーチが登場したときは、まさに、

イエス師と霊魂団が、西洋の未熟な霊媒では、より高貴な真実を世に示す

ことができないとして、この事業から撤退していった時期であったのです。

 

どちらに信憑性があるかは、立証できないことですが、<東洋のような霊的

修行の伝統のない西洋の霊媒では、高級な霊魂からの通信を受け取ることは

難しい、霊的な真実が表現されることは少ない>という先の水波氏の発言や、

少し前に紹介した浅野和三郎氏の「今日まで八十年の心霊研究で、かなり

すぐれた霊媒を出ていないこともないのですが、神界はおろか、霊界との

直接交渉さえも、きわめてまれにしか成立していないというのが公平な観察

です」と述べているところからも、シルバー・バーチが、イエスが主宰する

大審議会への出席を許され、特別な使命を与えられ、直接イエスと会話でき

るほどの存在であるというのは、霊的世界の法則を無視していて、納得が

ゆかないところです。

 

そもそも、シルバー・バーチは、死後の世界は、階層はあるが一つである

という見解を示しているように見受けられますが、ここに問題があるように

思われます。つまり、シルバー・バーチは、幽質の世界しか感知し得ず、

それ以上の異質で高貴な世界との接点がなかったことを示しているのでは

ないでしょうか?

 

水波霊魂学では、三つの霊的世界(幽質界・霊質界・神界)があるとされ

ています。そして、イエス師は、現在、幽質界を越えて「霊質の世界」に

おられるということであり、幽界やその上層の霊界(霊魂学では、いずれ

も、幽質の世界)の霊魂がイエス師と一堂に会するということは不可能な

はずなのです。

 

さて、シルバー・バーチのことばかり述べてきて、ホワイト・イーグルに

については触れられませんでしたから、後の機会に述べるとして、少しだけ

触れておきたいと思います。

 

スピリチュアリズム普及会のHPでは次のように述べられています。

 

「シルバー・バーチは、ホワイト・イーグルを同志と呼んでいますから、

“通信霊”としては高級であることは間違いないと思われますが、「霊界

通信」として見たときに純粋なものとは言えません。」「霊界通信の純度

という観点からすると、ホワイト・イーグルの霊界通信には多くの問題点

があります。「霊媒の潜在意識の混入」が随所に見られます。キリスト教

の影響、神智学の影響が濃厚に見られ、通信内容の純粋さという点で

大きな疑問符が付きます。」

 

確かに、少し読んでみて、神智学等の神秘主義思想というものの影響が

見られるということは言い得るように思いますが、同志としている以上、

基本的な思想は、それほど違わないように思えます。

通信の送り手であるホワイト・イーグルにではなく、霊媒のグレース・
クックに問題があるということでしょうか?

 

それより、「霊媒の潜在意識の混入」ということを問題視していますが、

潜在意識の完全なる排除ということは、完全に霊媒の意識を占有すると

いうことであり、霊魂学によると、それは、非常に危険なため、まず、

高級霊魂が行わない方法であるとされていますが、そのあたりは、どう

考えているのでしょうか?

 

とにかく、シルバー・バーチもホワイト・イーグルも、共に霊的な成長の

ためとして、愛に基づく利他的な行為、生き方を説いていますが、特にシル

バー・バーチの場合、単なる表面の心の成長ではない、幽体や霊体などの

霊的な身体とその意識を共に成長、進歩させる技法、霊的トレーニング法に

ついて語っていないことが気になるところです。

 

なお、ホワイト・イーグルの場合は、瞑想、或いはヒーリングについて

語っているようですが、それは、神智学等の影響の問題と関連して考える

必要があると思われますから、後の機会としたいと思います。

 

以上、1930年以降のスピリチュアリズムの代表的な存在の主張について

大雑把に見てきましたが、それらは、1960~80年あたりで終わって

います。

 

では、それ以後、霊的世界の状況はどうなっているのでしょうか?

 

霊魂学によると、ここ数十年で、物質世界、つまり現世も大きく変化しま

したが、霊的な状況も大きく変化したようです。たとえば、守護霊の問題

ですが、今では、守護霊は存在するものの、ほとんどの人は、守護霊との

接点が切れているようなのです。

 

また、以前は、一般の人が、死後、通常行くとされていた、天国でもなく、

地獄のようでもない普通の世界には行けず、下層の世界に落ちて苦しみ、

その結果、地上に舞い戻って、様々な問題を引き起こしているという

ことです。

 

スピリチュアリスト、そして、死後の世界と霊魂の実在を信じる人は、時代

にそぐわなくなってしまった「霊界通信」の教義をただ信じて安堵するので

はなく、霊的世界の厳しい現実を直視するときに来ているのではないかと

思います。

 






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テーマ : 心、意識、魂、生命、人間の可能性
ジャンル : 心と身体

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